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2005年8月10日

量子テレポーテーション

20050810KagakuGijutuKan
少し前の話だが、8月2日に北の丸公園の科学技術館へ行った。「青少年のための科学の祭典」というイベントが7月28日から8月2日まで開催されており、その期間中は常設展示が入場無料という話を聞いたのがきっかけだ。私も妻も、美術館などの芸術系よりも、科学技術や歴史の博物館が好きである。第一に、具体的で分かりやすい。また、身近な物の歴史や仕組みを知ったり体験したりして「なるほど」と思うことが多く、ためになる。要するに頭の構造が単純ということだろうか。

それはさておき、科学技術館には様々なエリアがあって、全部を半日で見て回るのは難しい。今回は、「自転車広場」「エレクトロホール<オーロラ・サイエンス>」「みんなのクルマ<自動車>」を見たあと、「青少年のための科学の祭典」にあわせて開催していた「研究最前線! サイエンストーク」を聴講した。テーマは「不思議な量子の世界」、講師は東京大学の古澤明助教授だ。古澤氏は、世界で初めて量子テレポーテーションを成功させた研究者である。ちょうど「日経コンピュータ」の解説記事で量子コンピュータと、その基礎技術である量子テレポーテーションについて聞きかじっていたところで、タイムリーなテーマだった。

肝心の講演内容は、やはり難しく、完全には理解できていない。一般向けに分かりやすく説明しようとしていたけども、いかんせん相手が、普段の生活ではありえない原理(不確定性原理)で動いている量子の世界である。咀嚼して理解するには、もう少し時間がかかりそうだ。

量子テレポーテーションは、マイケル=クライトンのSF小説で映画にもなった「タイムライン」で、タイムマシンの技術的小道具として使われているそうだ。DVDを借りて見てみよう。

古澤氏の余談に、ウルトラマンガイアの話が出てきた。ウルトラマンガイアに変身する主人公、高山我夢は城南大学量子物理研究室所属で、17歳にして量子物理学の博士号を持っている。また、ウルトラマンガイアが戦う相手は波動生命体(波動関数)であり、さらには不確定性原理の解説に必ず出てくる「シュレディンガーの猫」も番組に登場するとか。古澤氏は「円谷プロに量子オタクがいるようだ」と冗談交じりに話していた。私は番組を見たことがないのだが、俄然興味が沸いてきた。これもそのうちDVDをレンタルしよう。

さらに、暗号研究の論文などでは、送信者は必ずアリス(Alice)、受信者はボブ(Bob)、そして盗聴者はヴィクター(Victor)と表記するという業界裏話を披露してくれた。AliceはA、BobはBを表す、つまり「Aさん」と「Bさん」をもっと身近に表現したわけだ。Victorは盗聴者を表すと古澤氏は言っていたようだが、これは私の聞き違いだろう。これを聞いたとき、「ヴィクター」が何となくロシア人の名前っぽい響きだったので、東西冷戦の時代を反映しているのかと納得してしまった。しかし、このブログ記事を書くに当たってもう一度調べてみたら、盗聴者はEve(eavesdropper)であり、Victorは確認者(Verifier)を表すとのことだ(Wikipediaの「Alice and Bob」の項を参照)。

余談の部分ばかり記憶に残っていて古澤氏に申し訳ないのだが、量子テレポーテーションという最先端技術を一般人の私が多少身近に感じることができたという点は、今回の講演の狙い通りと言っていいだろう。

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