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2005年8月22日

会議効率化のためのファシリテータ

ワーキング=ボキャブラリーの記事で紹介した知識工房の山崎将志氏の連載コラム第4回「ここ一番の会議は『段取り力』で勝負」のテーマは、会議を円滑に進行するためのファシリテータという役割だ。ファシリテータが何かと言うことは記事を読んでもらうとして、私が、ある販売パートナー企業と米国の開発チームとの月例電話会議で果たしていた役割が、まさにこのファシリテータだった。もちろん、そうとは知らずにやっていたわけだが。

この電話会議は、パートナー企業が製品開発元に要望を伝える場であり、日本法人が口を挟むのは適当でないという立場を私は取っていた。要するに黒子だ。社内の声に耳を貸さないけど、お客の声は真剣に受け止めるという傾向は、日米を問わず、どこの会社でもよくあることだろう。私が注意したのは、議論のポイントを明確にすることと、それぞれのポイントで十分な議論が尽くされるようにすることである。もっとも、そんな中に自分の意見を潜り込ませるよう誘導していた面はある。

まず、議論のポイントを明確にするために、事前の準備に力を注いだ。電話会議の一週間までにパートナー企業の参加者と会って、アジェンダの項目やその背景、議論のポイント、譲れない部分、交渉の想定シナリオなどを打ち合わせた。項目と背景、要望事項を英訳して米国本社の参加者にメールで送り、できる限り事前に回答を準備できるようにした。電話会議の最中には、議論がスムーズにいくようにパートナー企業の参加者にアドバイスをしたり、ややもすると発散しがちな議論をまとめたりした。そして、終わったあとには議事録を作り、記録を残した。

山崎氏の記事を読むと、ファシリテータの役割の半分くらいしかできていなかったようである。しかし、やっていることが間違っていないこと、さらに改善の余地があることに気がついたのは収穫だった。

「日経コンピュータ」の連載記事「すぐ使える経営改革手法 シックスシグマ」の第4回が、「会議をムダにしないためにファシリテータを養成する」という表題で、同じテーマを扱っていた。このように、自分が問題意識を持っていると、それに関する情報が向こうから集まってくるという不思議な体験にしばしばお目にかかる。このことは、後日書こうと思っている。

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