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2005年9月24日

キーボードのカスタマイズ(2) ~ Escと「半角/全角」の入れ替え

CtrlキーとCaps Lockキーの入れ替えと並んで、Escキーと「半角/全角」を入れ替える設定もよく使われている。東プレRealforce 89Uはディップスイッチで入れ替えられるし、入れ替えをサポートしているキー割り当て変更ソフトもいくつかある。AltIMEはそのひとつだ。

いわゆる日本語キーボード(106キーボードや109キーボード)では、数字の「1」キーの左隣が「半角/全角」キーであり、Escキーはその上、ファンクションキーの列から少し左に離れた位置にある。このEscキーの場所は、明らかに押しにくい。このことがEscと「半角/全角」を入れ替える理由のひとつだ。

もう一つの理由は、昔のキーボードに慣れ親しんだ人が、106キーボードや109キーボードで同じ操作性を実現しようとしていることだ。DECのVT100やSunワークステーションのキーボードはEscキーが「1」キーの隣にある。UNIXのエディタEmacsはEscキーを多用するから、これは合理的な配置である。また、日本のパソコンの「標準機」だったNEC PC-9801のキーボードも同じ位置にEscキーがあり、これを有効活用したのが「一太郎」のESCメニューだ。

では、現在の日本語Windows環境で、Escキーと「半角/全角」キーのどちらの使用頻度が多いか。CtrlとCaps Lockでは明らかにCtrlに軍配が上がったが、Escと「半角/全角」は甲乙つけがたい。

Escキーは様々な場面でのキャンセル操作、たとえば保存ダイアログのキャンセルや漢字変換のキャンセルなどで活躍する。一方の「半角/全角」キーはIMEのオン/オフに使われているだけだ。しかし、IT関係の仕事をしていたり外資系で働いていたりすると、かなと漢字と英字が混じった文を大量に書かなければならない。英字を入力するときはIMEをオフにするので、「半角/全角」キーの使用頻度は、Escキーほどではないにしても、結構高い。結局、Escと「半角/全角」の入れ替えは、一方をたてればもう一方がたたないということになってしまう。

二名の議論が膠着状態に陥ったときは、第三者に仲介を頼むのが定石だ。今回は、「ひらがな」キーに登場してもらおう。まずEscキーと「半角/全角」キーを入れ替え、Escキーを数字「1」キーの隣に配置する。次に、ホームポジションから遠くなってしまった「半角/全角」キー、つまりIMEのオン/オフ操作を「ひらがな」キーに割り当てるのだ。これで、IMEオン/オフがホームポジションのまま右親指で操作できるようになる。

ちなみに、ホームポジションから遠いとはいえ、Escキーを押すのは左手全体を斜め上に伸ばす動きであり、手首や腕へのストレスはそれほど大きくない。この点、左小指を思いっきり曲げなければいけなかったり、左手全体を手前に引き戻す動きを強いられるCtrlキーを押す動きと異なる。Escキーを数字「1」キーの隣に移動するのは、できるだけホームポジションから手を動かさずに全ての操作を行うためである。

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