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2005年9月27日

三色ボールペン読書術・情報活用術

「声に出して読みたい日本語」で日本語ブームを起こした齋藤孝氏が提唱する「三色方式」の本が二冊出ている。一冊目の「三色ボールペンで読む日本語」は、三色方式を使って読書し、脳を鍛えるというのがテーマだった。第二弾の「三色ボールペン情報活用術」は、三色方式をビジネスに生かそうというのが主題である。

「三色方式」とは、赤・青・緑の三色ボールペンを使って線を引きながら本や資料を読むことだ。赤は客観的に見て最も重要な部分に、青は客観的に重要な部分に、そして緑は自分が主観的に面白いと思った部分に引く。赤と青は、書き手が言わんとしていることであり、これを正しく理解するのが議論やコミュニケーションの大前提である。齋藤氏はこれを「要約力」と呼んでいて、社会人に必須のスキルとしている。いっぽう緑は、自分の関心の網に引っかかった部分に自由に引く。緑が多い本や資料は自分の情報になるものであり、保存しておく価値がある。三色ボールペンでこれをおこなうのがミソであり、二色ボールペンやラインマーカーではだめである(理由は本を参照)。

情報との出会いは一期一会であり、獲物を狙うハンターのような心構えで接するべきだと齋藤氏は書いている。確かに、三色ボールペンを一本持っているだけで、本や資料に対する接し方が変わる。この筆者が何を言おうとしているのか、自分の関心の網に引っかかる情報がないか、重要な箇所はどこか、常に頭を使いながら読む癖がつく。これに比べると、いままではただ単に字を追っているだけだった。さらに、以前読んだ本や雑誌をもう一度読み返すときに、重要な部分や興味を引かれた部分を簡単に後追いできる。このメリットは非常に大きい。

これまでは、あとで古本屋に売ろうとか誰かに貸そうとか考えて、なるべく本をきれいなままにしようという意識があった。その結果、本棚にたくさん並んでいる本は完全に「死蔵」されてしまっている。これでは本も浮かばれない。本で得た知識や、本に触発されて思いついたアイディアを活用してこそ、その本を読んだ意味がある。三色方式で線を引き込んだ本は、活用しやすい生きた財産になっている。

会社で使う様々な資料、会議資料やプレゼン資料なども三色方式で読み込むと効果的だ。こういった資料はメールや添付ファイルで送られることが多い。電子ファイルをパソコンのディスプレイで読むのと、紙に印刷して三色方式でチェックしながら読むのを比べると、後者のほうがはるかにわかりやすい。三色方式でチェックした資料は、何がポイントかが可視化されているため、ポイントが何か、ポイントとポイントの関係がどうなっているかを一目で把握できる。会議やレビューで有効に使えるものになっている。

パソコンを仕事で使い始めてから、紙の資料をできるだけ持たないようにしてきた。それはそれで、資料の検索や保管スペース節約に役に立ったのだが、三色方式を覚えて、紙資料の良さを再認識した。電子ファイルは、読むたびに一から再スタートしなければならない。紙であれば読んだ証(あかし)を残せる。前回読んで理解したところをベースキャンプにできるのだ。これまでは、読むたびに麓から登り直していたようなものである。

いまでは三色ボールペンが手元にないと本を読む気がしない。そのくらい必需品になってしまった。もっと早く知っていれば、これまでの人生で無駄な時間を費やさなくてすんだだろう。

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