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2005年10月19日

「業務性能」

10月18日に開催されたコグノスのプライベート=イベント「Cognos Performance 2005」に出席した。コグノスは、分析ソフト「PowerPlay」で有名なビジネス=インテリジェンスのベンダー。最近は、CPM(コーポレート=パフォーマンス=マネジメント)を前面に出して、単なる分析ツールのベンダーというイメージから脱却しようとしている。

基調講演や事例セッションも興味深かったが、お目当ては最後のパネルディスカッションだ。著名なITアナリスト2名、栗原潔氏と内山悟志氏による「アナリスト対決」である。栗原氏は、ガートナー時代にZDNet(現在のITmedia)に連載していた「Gartner Column」のメインフレーム技術解説が興味深かったので、それ以来、講演や記事を注目している。今回のアナリスト対決は栗原氏のブログで知った。

「業務性能」は、CPM(Corporate Performance Management)の「Performance」の訳語として、栗原氏が案出した言葉である。KPI(Key Performance Indicator)が「重要業績評価指標」と訳されているが、CPMを「企業業績管理」としてしまうと、単に売上げや利益の管理だけというニュアンスになってしまう。「業績」という訳語は、Performanceという言葉の持つ意味のごく一部しか表現していない。クルマにしろコンピュータにしろ、性能はチューニングできる。同様に、企業のパフォーマンスも、適切なデータ分析と意思決定でチューニングして、より高いレベルを達成できるはず。そういう意味で、「業務性能」という訳語をあてたとのことだ。

「業務性能」というのは、言い得て妙である。奇妙な感じがするが、使っているうちに慣れるだろう。漢字で書くことで、スペースも節約できる。

「Performance」という英単語は、「パフォーマンスレビュー」という言葉で、外資系の個人業績評価でも使われている。この場合に「業務性能評価」と言ってしまうとロボット扱いだから、「業務能力評価」とするとよいだろう。個人のパフォーマンスレビューは、その期の業績を評価するのが基本で、そのため「業績評価」と呼ばれることが多い。しかし、営業はともかく、仕事の過程や進め方を評価対象に加えた方がよい仕事も存在する。評価期間中に結果が出ない中長期プロジェクトがそうだ。そういうことも考えると、「業務能力評価」の方が適切な言い方だろう。

いずれ、「ビジネス=インテリジェンス(Business Intelligence)」の訳語も作り出さなければならないと思う。私は基盤系ソフトの経験が長いため、初めて「ビジネス=インテリジェンス」という言葉を聞いたときに、具体的に何をおこなう分野なのかピンと来なかった。ビジネス=インテリジェンスのベンダーがターゲットにしている経営者たちも、ITに精通している人は除いて、同じようなものだろう。経営層に訴えるためには、彼らの心に響く言葉が必要。ビジネス=インテリジェンスに限らず、新しい技術や文化を普及させるには、こういった配慮も欠かせない。

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