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2005年12月23日

手帳は紙かPDAか

年末ともなると、書店や文房具店の店頭にたくさんの手帳が並ぶ。最近は手帳ブームで、手帳活用法に関する本も多い。ちょうど、時間管理をどうやっているかというコメントがついたので、2回に分けて手帳術を紹介しよう。

手帳には紙の手帳とPDAなどの電子機器の2種類がある。私はPDA派だ。2000年からPalm OS機(IBMのWorkPad)を使い始め、2004年にHPのiPAQに切り替えた。スケジュール・To-Do・メモをPCと同期している。

PDAは、ザウルスやPalm、Windows CEなどの機種が各社から発売されてブームになりかけたことがあったのに、最近は携帯電話に押されてすっかり影が薄くなってしまった。携帯電話でスケジュール管理している人も何人か知っている。確かに携帯電話は小さくて持ち運びに便利だ。携帯は必ず持ち歩くから、それでいろいろな情報を持ち歩くのは理にかなっている。しかし残念ながら、画面の大きさだけでなく、メモリ容量やカスタマイズの自由度などの点で、私にとっては機能が少々不足気味だ。

紙の手帳とPDAには一長一短がある。私にとってのPDAの利点は、


  • 会社PC、自宅PC、PDAでスケジュールを完全に同期できる。

  • 過去の予定やメモを素早く検索できる。

  • 定期的な予定は、一度書き込んでおけば、毎週・毎月いちいち書き込まなくてよい。

  • アラームを設定して、仕事のやり忘れを防止できる。

  • PCとPDAが相互バックアップになっているので、どちらかを紛失してもデータを失うことがない。

といったところだ。このほかに、字が読みやすいということもあげておこう。自分で書いた字の判読にしばしば苦労する私には重要なポイントである。揺れる電車内できれいに入力できるのもありがたい。

いっぽう紙の手帳に比べて劣る点もある。入力が面倒で、紙とペンほど素早く書けないことと、情報が均一化されてしまって、重要なものとそうでないものが区別しにくいことである。

入力が煩雑な点に関しては、Decumaというソフトで解決できた。DecumaはスウェーデンのDecuma AB社が開発した手書き入力システムである。欧米で開発されたものなのに、日本語の認識率が極めて高いのが特長だ。ひらがな・カタカナだけでなく、複雑な漢字も見事に認識する。さらに、インタフェースの設計が優れていて、認識誤りの訂正や文字種の選択が非常に楽である。Windows Mobileの手書き認識システムの認識率もかなり高いレベルだが、総合的にみてDecumaのほうが上だ。

そのDecumaは2002年ころ、ソニーのPalm機Clieシリーズに添付したりジャストシステムと提携したりと、日本でのビジネスを拡大しようとしていた。その後PDA市場の衰退に伴ってその名前を見かけなくなったが、任天堂とライセンス契約を締結してニンテンドーDSで利用できるようになるというニュースが入ってきた。NTTドコモのスマートフォンFOMA M1000もDecumaを搭載している。2005年1月にカナダのZi Corporationに買収された後、携帯電話やゲーム機という携帯情報機器でふたたび勢いを取り戻しているようだ。

入力が煩雑なこと以外の弱点は、修正・削除した形跡が残らないことだ。これは、デジタル情報に共通の長所であり欠点でもある。たとえばスケジュールが変更になった場合、PDAやOutlookの予定表で開始日時を書き換えると、元の日時は完全に消えてなくなり、最初からその日時に何も予定が入っていなかったのと同じことになる。情報をきれいに閲覧するという点では、これは大きな利点だ。

いっぽう紙の手帳は、横線で消したり文字を書き加えたりしたメモや予定に、思考の過程や仕事の履歴が痕跡として残る。その「汚さ」が記憶を呼び戻す手がかりになることもある。コーヒーのしみが付いたページに書いてあったことが妙に印象に残っているのと同じ原理だ。均一化されたデジタル情報にない、アナログ情報の利点である。

いまのところ、重要度を示すフラグやアイコンを使って、情報を区別するようにしている。いずれは手書きでぐるぐる巻きの印を付けられるようなインタフェースが開発されるのではないかと期待している。

次回は、PDAとOutlookを利用した三色方式手帳術を紹介しよう。

(参考記事)

「十二単」をまとったスウェーデン製日本語手書き認識ソフト(2003年8月8日)
http://www.itmedia.co.jp/news/0308/08/nj00_decuma.html

Decuma、手書き日本語認識ソフト「Decuma Japanese」(2002年3月5日)
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/2002/0305/decuma.htm

任天堂がZiの手書き認識技術「Decuma」をライセンス、DSで利用可能に(
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2005/10/27/101.html

(関連記事)
海外出張で便利なOutlookとiPAQのタイムゾーン機能
http://raven.air-nifty.com/night/2006/03/outlookipaq_203d.html

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