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2006年7月26日

プレゼンテーションとウナギ屋のタレ

私のプレゼンテーション資料の作り方は、老舗のウナギ屋のタレと同じだ。ウナギ屋のタレは、少しずつ継ぎ足しながら大事に仕込み、それが店の味になっている。プレゼンテーション資料も、一気に作るのではなく、必要最小限のものができたところで一度使ってみて、その反省をもとに修正したり不足部分を補ったりする。継ぎ足し継ぎ足しして、徐々に完成度の高いプレゼンテーション資料に仕上げていく。

最初に使うときは、見た目や体裁は二の次である。アニメーションはつけないし、図も非常に少ない。ほとんど字ばかりで、キーワードが箇条書きになっているだけのプレゼンテーション資料ですませることが多い。その代わり、話の流れやポイントをじゅうぶんに練る。プレゼンテーションは発表者の話が主体であるべきなので、これが最も大事だ。へたにプレゼンテーション資料に装飾を加えると、聴衆の注意がそちらに行ってしまい、話に集中してくれない。

とはいえ、絵や図の多いプレゼンが日本では主流だから、このままでは物足りないはずだ。持ち帰った配付資料で勉強しようという場合に、キーワードだけの資料では困るだろう。日本人は、話は聞かなくても資料は読む。受験勉強の悪影響だろうか。パートナービジネス主体のベンダーは、プレゼン資料をパートナーに引き継いで、販売活動に役立ててもらうこともある。その場合も、字ばかりのプレゼンではパートナーが使い切れない。

そこで、図やアニメーションなどを少しずつ付け加えて、見栄えのするプレゼンテーションに仕上げていくわけだ。最初から完璧な資料を作るのは、どだい無理な話だし、喋りが主であるべきプレゼンテーションでそれを目指す必要もない。「ウナギ屋のタレ」方式で、徐々に継ぎ足していけばよい。

(関連記事)

効果的なプレゼンとデモのヒント
http://raven.air-nifty.com/night/2005/10/cognos_performa_c0e2.html

聴衆をひきつける講演タイトルの付け方
http://raven.air-nifty.com/night/2005/11/post_8dc5.html

講演時間の注意点
http://raven.air-nifty.com/night/2005/11/post_23ed.html

講演資料を事前に配布するべきか
http://raven.air-nifty.com/night/2005/12/post_2ab2.html

ThinkPadのプレゼンテーション・ディレクター
http://raven.air-nifty.com/night/2006/05/thinkpad_eb97.html

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