英会話教室CMの「Join us!」
子ども向け英会話教室のCMに、こういうものがある。公園でボール遊びをしている日本人の子どもたちを、一人でじっと見ている欧米人風の顔立ちの子ども。転がってきたボールを拾って日本人の子どもに渡すと、そのうちの一人が「Join us!」と言う。次のシーンでは、みんなで一緒にボール遊びをしている。
子どものころから英語をしゃべって国際交流できるようにしましょうというメッセージを込めているのだろう。しかし問題は、日本で出会った「欧米人風の顔の人」に英語で話しかけるのが正しいのかどうかだ。次のようなケースは十分考えられる。
- 「欧米人風の顔の人」がフランス人で、英語を理解できない。
- 「欧米人風の顔の人」がウェンツ瑛士のような日本生まれの日本育ちで、日本語しか話せない。
まず日本語で「一緒に遊ばない?」と話しかけ、それで通じなかったら、いちおう世界共通語となっている英語で「Join us」と言う。これが本来の国際交流だと思う。
CMにあれこれ文句を言っても始まらないが、テレビの影響力を考えると、「欧米人風の顔の人を見たら英語で話しかけるものだ」という間違った意識を子どもや親たちにに植え付けるのではないかと気がかりだ。名前をローマ字で書くとき「名-姓」の順番にしてしまうのも、「教科書などに載っているからそういうものだ」と鵜呑みにしてしまったからだと私は考えている。
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I'm Yamada Taro. - 日本人の氏名表記
http://raven.air-nifty.com/night/2005/11/im_yamada_taro__56d2.html
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