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2006年10月24日

やたらと細かい質問をしてくる人の賢い扱い方

トラブル対応や提案活動をしていると、やたらと細かい質問を次々と投げかけられ、その対応に振り回されてしまうことがある。たとえば、性能見積もりの妥当性を製品の動作アルゴリズムで説明しろとか、障害の原因をプログラムロジックで説明しろといった質問だ。最近の製品やシステムは非常に複雑なので、こういった理詰めの説明は難しい。複数ベンダの製品を組み合わせて使っている場合など、事実上不可能なこともある。プログラムロジックなど非公開の情報を開発部門から引き出すのも相当苦労する。

好奇心を持ち、真実を探求する姿勢は立派である。こういう質問に回答するために、様々な情報を入手して自分の頭で考えることで、回答者のスキルが向上するのも確かだ。しかし、それも場合によりけりである。トラブルや商談を早期に解決したりクローズするスピードも大事である。いつも100点満点を目指すわけにはいかない。

質問がどんどん細かく深くなる理由のひとつに、その手前の質疑応答がうまく噛み合っていないことがある。頭の回転が速い人は、満足する回答が得られないと、別の観点から理解しようとして、新たな質問を投げかける。以前の説明が腑に落ちないので、製品の動作仕様やアルゴリズムをもとに自分で考えようとするわけだ。

この悪循環から脱却するには、もう一度以前の説明に立ち戻って、徹底的に議論を交わす必要がある。相手が知りたいことや納得していない理由を正確に把握すれば、その後の質疑応答が本筋をはずれていたということが分かるかもしれない。

ひとことで言うと、相手のペースに乗ってしまわないことだ。受身の対応は、それだけでストレスになる。逆に自分のペースで進めすぎると、こんどは相手の心証を悪くする。相手に逆らわず、かといって流されずという微妙なペース配分が欠かせない。そのためには、まず相手を理解することが大前提だ。

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