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2006年11月 7日

天才プレゼンテータ、スティーブ・ジョブズ

「いい文章を書くには、いい文章をたくさん読むこと。そもそも言葉というものは物真似から始まる」というのは、伊藤忠商事取締役会長・丹羽宇一郎氏の言葉だ(関連記事を参照)。世界初のマイクロプロセッサ4004をインテルと共同開発した嶋正利氏も、「開発であれ,芸術であれ,料理であれ,本物とは何かを会得することが真の開発技術者になる近道だ」と、よいものを体験することの重要性を書いている(参考記事1)。

同じことはプレゼンにも当然当てはまる。いいプレゼンができるようになるには、いいプレゼンをよく見て、それを真似ることが必要だ。

よいプレゼンをどこで見るか。もっとも手軽なのが、展示会やセミナーだ。展示会なら無料招待券が簡単に手に入り、様々なプレゼンテーションを見られる。あるものはプロのナレーターがやっているし、別の会社は社員のエンジニアが製品を紹介している。私の記憶にいまでも残っているのは、2004年のNEC iEXPO、サンマイクロシステムズのステージで見た白川晃氏のプレゼンテーションだ。ジェスチャー、姿勢、立ち位置など、いまでも鮮明に思い出せる。こういった場のプレゼンテーションは玉石混淆だが、できの悪いプレゼンを見て反面教師にするという使い方もある。

最高のプレゼンテーションを見たければ、スティーブ・ジョブズにとどめを刺す。このレベルに達するのは無理としても、少しでも真似ようとする姿勢は大事だろう。そこから自分なりのスタイルが生まれる。

Appleのホームページ(参考記事2)でジョブズのプレゼンテーション映像を見ることができる。私が好きなのは、第5世代iPod発表の瞬間。「What about the wide iPod? It's been a huge success for us. Therefore, it's time to replace it.」 このひと言で会場をどっと笑わせ、そして「Yes, it does video.」 すでに皆が噂でよく知っていることを逆手にとったこの言葉で、拍手喝采だ。間のとり方や声の強弱など、真似したくなる要素がこの10数秒の中にいくつも詰まっている。

Appleホームページのビデオは最初から最後まで1時間半ある。さわりの部分だけを見たいなら、CNETのビデオ記事がよい(参考記事3)。

当ブログの関連記事
「インパクト倍増文章術」
http://raven.air-nifty.com/night/2005/10/post_7394.html

参考記事1
嶋正利のプロセッサ温故知新 : 私とマイクロプロセッサ(3)---米国滞在で目覚めたこと
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20060529/239252/

参考記事2
AppleサイトのApple Eventsページ
http://www.apple.com/quicktime/guide/appleevents/

参考記事3
Video: Steve Jobs shows off iPod with video
http://news.com.com/1606-2-5894095.html

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