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2008年4月の5件の記事

2008年4月19日

「作業する」の英語表現

「作業を来週実行し、終了後に状況を知らせる」といった文章を日本語で書くことが多い。作業というのは、パッチ適用だったり、設定変更だったり、ハードウェアの増設だったり、単なる稼働状態の確認だったり、様々だ。これを英語で書く場合、「作業」を「work」とする人を見かけるが、何をやるのか漠然としているし、名詞用法のworkはあまり見かけない。「テスト」「構成変更」「ハードウェアを交換」などと言い換え、さらに動詞構文にするとわかりやすくなる。

  • I will run some tests sometime next week.  I will update the ticket after I finish it.
  • I will change the settings .....
  • I will visit the customer site and check the system status tomorrow....

名詞用法のworkの例ももちろんあるが、作業というかしこまった表現ではなく、「やること、やったこと」といったニュアンスではないかと思う。手元のメールから2例引用する。

  • John has been doing some work in this area.
  • I was doing some work on Flash files on the network this morning.

次の文はWebのニュースメディアからの引用である。「it still has some work to do」は「作業がまだ残っている」ではなく、「やるべきことがまだ残っている」と訳すべきところだろう。

If EMC set out to improve its Clariion AX150, then it succeeded with the AX4 it launched this week. But if it wants to offer a system optimized for SMBs, then it still has some work to do.
「EMC overshoots SMBs again」より
http://storage.blogs.techtarget.com/2008/01/08/emc-overshoots-smbs-again/

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2008年4月18日

名詞中心・受動態構文を避けて動詞中心・能動態構文を使う

私を含め、無意識のうちに名詞中心構文で文章を書いている人が多いようだ。これは英語に限らず、日本語でもそうである。名詞中心構文と動詞中心構文の例を挙げる。

  • 作業を実施する → 作業する
  • アップグレードを行う → アップグレードする

日本語の場合、「実施する」「行う」を使うことで堅い表現になる。ビジネス文書でよく見かけるのはそのせいだろう。

ここまで書いて、前段落の第一文も名詞中心構文だと気がついた。「使う」という動詞に「こと」を付けて名詞化している。「~を使うと堅い表現になる」でも何ら問題ないが、このブログの文体を意図的に堅めにしているので、ついつい使ってしまったようだ。

閑話休題。英語の場合も、わかりやすい文章は「動詞中心構文」と「能動態」を心がけよとされている。

名詞中心構文は単語が長くて読みづらい。

  • intall → installation
  • collect → collection
  • identify → identification

日本人は、冠詞に何を使うべきかという非常に大きな悩みも出てくる。たとえば次の3つのどれが正しいのだろうか。

  • We did the installation of the system.
  • We did an installation of the system.
  • We did installation of the systemか.

動詞中心構文なら「We installed the system.」で決まりだ。冠詞を使う場所が減れば、悩む回数も減る。

受動態のデメリットは2つある。ひとつは文が確実に長くなるということ。

  • The student wrote the report.(5語)
  • The report was written by the student. (7語)

もうひとつは動作の主体が不明確になるということ。もっとも、意図的にそうする場合もある。動作主体を明確にすると、文が直接的すぎて、誰かの責任を問うニュアンスになりかねないときだ。あるいは、自分の意見であることをはっきりと出したくない場合だ。

英語圏の人が書いたと思われるビジネスライティングの解説を引用する。この人は、受動態構文を「one of the all-time worst offenders(いつの時代でも最悪な犯人の一人)」とまで書いているが、同時に「Don't get the idea that the passive voice is always wrong(受動態が常に悪いと考えないこと」と釘を刺している。

Revise weak passive-voice sentences

One of the all-time worst offenders for creating unclear, wordy, indirect writing is the passive-voice construction. It's easy enough to convert a sentence from active voice to passive voice, and back again:

Don't get the idea that the passive voice is always wrong and should never be used. It is a good writing technique when we don't want to be bothered with an obvious or too-often-repeated subject and when we need to rearrange words in a sentence for emphasis.

最後に例題として、名詞中心・受動態の文を動詞中心・能動態で書き換えてみる。

  • The log collection was executed. (ログ収集を実施した)
  • The replacement of the system was performed. (システムの効果を実行した)
  • The test about the new configuration was perfrmed yesterday. (新しい構成のテストが昨日実行された)

次のように書き換えると、日本語も英語もすっきりする。

  • We collected the log. (ログを収集した)
  • We replaced the system. (システムを交換した)
  • The customer tested the new configuration yesterday. (昨日、顧客が新しい構成をテストした)

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2008年4月12日

突然のシステム再起動の英語表現

システムが何かの障害でダウンして自動的に再起動(リブート)した現象の表現は「The system suddenly rebooted」で十分通じるが、「by oneself」や「on one's own」 のほうがよく使われるようだ。

The system rebooted by itself.
The systems rebooted by themselves.
The system rebooted on its own.
The systems rebooted on their own.

人間が何の操作もしてないのに勝手に再起動したというニュアンスが感じられる。日本語なら「ひとりでに再起動した」という言い方が当てはまるだろう。

実際の用例をいくつか引用しておく。

Switch Has Reset/Rebooted on Its Own
If you suspect that the switch has reset by itself, issue the show version command in order to verify the switch uptime
「Catalyst 6000/6500 System Crashes Troubleshooting」より
http://www.cisco.com/warp/public/63/gsrlccrash.shtml#sup_sub_7

This is to help recover from the situation where a client is suddenly rebooted and is unable to cleanly terminate its resource-sharing activities with the server.
「CIFS Server Implementation」より
http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/aa302231.aspx

手元にあるメールの用例も挙げておく。

  • The server has been rebooted (by own and unknown reason) according to logs
  • The server rebooted on their own again on Monday afternoon
  • Sometimes all servers would restore connectivity on their own but would disconnect shortly.
  • Our servers rebooted on their own this past Friday afternoon.

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2008年4月 2日

「メッセージが表示(出力)される」の英語表現

メッセージがログなどに出力されるのは、「appear」を使えばよい。

The error message "........." appeared on the console (in the system log) (repeatedly).
~~というエラーメッセージがコンソール(システムログ)に(繰り返し)出力された

日本語の「出力された」という受け身表現に引きずられて「be appeared」と受動態にしないように注意。

Since this weekend (this past Sundary around 10:30AM to be more precise) the following messages have been appearing in our log constantly. What do these messages indicate?  Is there the possibility of an impending failure?
(手元のメールより引用)

「log」を動詞として使う場合もある。この場合は受動態だ。

If svc_create() succeeds, it returns the number of server handles it created, otherwise it returns 0 and an error message is logged.
「rpc_svc_create(3NSL)」より
http://docs.sun.com/app/docs/doc/816-5170/6mbb5esn1?l=ja&a=view

An error message is logged to the Sps_<xxxxxxxx>_Spsadmin.log file in SharePoint Portal Server 2003,
「マイクロソフトサポート技術情報899118」より
http://support.microsoft.com/kb/899118

何か操作してエラーメッセージやダイアログが表示された場合は、人を主語にして「get」「have」を使ってもよい。割とカジュアルな印象を受けるので、チャットやメールに向く。

The customer ran the "...." command and got the following error message on the screen.
顧客がコマンド「・・・・」を実行したら、次のエラーが画面に表示された。

I got an error message while trying to compile a MPI program on the headnode using LAM/MPI's mpicc, what's the problem?
OSCARのFAQより
http://oscar.openclustergroup.org/faq.usage.lam-mpicc

「output」を使う場合は注意が必要だ。動詞用法の「output」は他動詞なので目的語をとる。「An error message outputted.」は誤用で、「The system outputted an error message」が正しい。ただし用例としてあまり見かけない。

「system outputs」でGoogle検索すると、jpドメインのWebページがけっこうヒットするところが興味深い。出力=アウトプットという言葉の結びつきの意識が日本人は強いのだろうか。

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2008年4月 1日

コンピュータの電源投入・切断、システム起動・停止・再起動の英語表現

日本の英語教育は小難しい文章の読解に重きが置かれてすぎていて、これにどっぷり浸かってしまった私は日常会話に不自由する。日本語でごく当たり前に使っている言葉でも、いざ英語にしようとするとつまずく。

コンピュータ用語も、基本的な操作のボキャブラリーがきちんと身についていない。この機会にまとめておく。

ちなみに、これらもネイティブスピーカにチェックしていないが、インターネット検索を活用してまとめた。フレーズ検索でヒットした数が多いか少ないかで、その用法が一般的かそうでないか分かる。注意事項は、検索言語を英語に限定したり地域をアメリカに限定したりして、非ネイティブが書いた文章を対象外とすることだ。

電源を入れる
power on a system
turn on a system

電源を切る
power off a system
turn off a system

システムを起動する
boot a system
start a system

システムを停止する
shut down a system
shutdown a system
stop a system

shutdownは本来は名詞だが、動詞としても頻繁に使われる。shutの過去形がshutなので、過去形もshut downやshutdown。

終了スクリプトなどを実行してクリーンに停止するというニュアンスをもつshutdownの方がstopより好まれているようだ。stopの用例はIBMのマニュアルにある。

Stop the server
Turning off your system takes careful attention.
「IBM eServer iSeries Information Center Version 5 Release 3 (V5R3)」より
  http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/iseries/v5r3/index.jsp?topic=/rzal2/rzal2stop.htm

システムを再起動する
reboot a system
restart a system

システムの電源を切って再投入という一連の動作
power-cycle a system

なじみのない人が多いと思うが、この言葉はかなり頻繁に使われる。ハイフンを付ける場合(power-cycle)、付けない場合(power cycle)、そして一語で書く場合(powercycle)がある。それぞれの過去形はpower-cycled、power cycled、powercycled。

Power cycling(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Power_cycling

Power cycle(TheFreeDictionary )
http://encyclopedia.thefreedictionary.com/power+cycle

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