ITエンジニアの格好悪い姿勢は理にかなっている
PCを使っているITエンジニアはだいたい同じ姿勢である。尻を椅子の前方にずらし、机の下に下半身を潜り込ませるようにする。足は前方に投げ出す。いかにもだらだらと仕事をしているように見えるが、意外と理にかなっているようだ。
アメリカのPC販売台数で、初めてノートPCがデスクトップを上回ったそうだ。しかしこれは背中や首、肩にとってあまりよくないことだと、Wall Street Journalの記事が警鐘を鳴らしている。人間工学の専門家のアドバイスによると、コンピュータを使うときには次の点に気をつけなければならない。
- モニタは目の高さに置き、背もたれに寄りかかれるようにする。
- キーボードは肘の高さにおき、肘を曲げた角度が90度かそれ以上になるようにする。下腕はアームレストで支える。
しかしノートPCをテーブルにおいて使うと、たいていの場合キーボードが高すぎる。内蔵ディスプレイは位置が低すぎ、首を前に曲げてのぞき込むようにしなければならない。このため背中にストレスが溜まる。最初に書いたITエンジニアの姿勢は、体に負担をかけないようにと、自然にそうなってしまったわけだ。この姿勢なら、目線とモニタの高さを近づけ、肘の角度を90度以上にできる。
一番いいのは、外付けディスプレイとキーボード、そしてマウスを使うことだ。Wall Street Journalの記事からいくつか抜粋する。
- マウスはなるべく体の近くに置くとよい。手が体から離れれば離れるほど、腕に負担がかかる。
- キーボードを肘の高さに置くということは、テーブルの少し下に置くということになる。テーブルの下に取り付けるキーボードトレイを使う。
- 液晶モニタを目の高さまで上げるためには、ノートPCスタンドを使うという方法もある(個人的には、ハードディスクを傾けた状態で使用するのが気になるが)。
2点目については、塩澤メソッドのように腿の上に置く方法も同じ効果がある。
(2009/12/11追記)
肘の角度を90度以上にしたり、モニタを目の高さにしたりするという点は守った方がよいが、「尻を椅子の前方にずらし、机の下に下半身
を潜り込ませるようにする。足は前方に投げ出す」姿勢は腰によくないようだ。しばらく腰がのだるさに悩まされていたのが、この姿勢をやめてぴたりと止まっ
た。別の記事に書こうと思う。
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