列車の停車駅はwillか現在形か
先日、西武池袋線に乗ったとき、次のような車内アナウンスが流れた。
Next stop after Nerima will be Oizumi Gakuen.
この電車は通勤準急で、練馬駅の次は大泉学園駅に停車する。問題は「will」を使うのが正しいかどうかだ。
「ハートで感じる英文法」によると、willの基本イメージは「意志」である。何かをするという話者の意志。そしてそこから派生して、話者が十分な確信を持っている未来の事柄がwillの本質である。「It will rain tomorrow.」は、明日はかなりの確率で雨が降ると確信していることを表す。
列車の停車駅は発車時に既に決まっているから、「Next stop after Nerima will be Oizumi Gakuen.」では不自然。現在形を使うべきではないだろうか。現在形が表す未来は、「事実と考えられるほど確かな未来」である(大西・マクベイ「ハートで感じる英文法」より)。
Next stop after Nerima is Oizumi Gakuen.
もしかすると、人身事故などの不測の事態によって大泉学園の手前で止まることも予想されるから、それも考慮してwillなのかもしれない。どういう意図なのかは、この文を作った人に聞くしかない。
JRやほかの私鉄の車内アナウンスがどんな言い回しを使っているかを調べると面白そうだ。サンノゼ出張のときは、サンフランシスコ国際空港の空港内シャトル列車で車内アナウンスを聞く機会がある。これまで聞き流していたが、今度行ったときは助動詞の使い方に注意して聞いてみよう。
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コメント
クリステル・チアリさんという方の英語はいかがですかね
JR、私鉄の一部でされていたそうでっす。
タモリ倶楽部でも出演されたようですよ。
ただけっこう日本の会社が駅名の発音について こうしてほしいって
要望?か苦情かで 英語の音じゃないという不自然さがあるようです
投稿: 車内放送フェチ | 2009年5月28日 06時01分