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2009年3月 4日

映画の中の使えるセリフ(レディーファースト編)

欧米ではレディーファーストが常識で、男性がドアを開けて女性を先に通すことになっている。しかし私は日本での癖が抜けず、つい自分が先に出て(もちろんドアをおさえて待っているが)、妻に白い目で見られることがしばしばだ。

007ジェームズ・ボンドは紳士の国イギリスの諜報機関MI-6に所属しているから、もちろんレディーファーストを確実に実行している。たとえば、ピアース・ブロスナン主演の第1作「ゴールデンアイ」の37:15付近、ボンドとマネーペニーがMI-6の作戦室に入るシーンで、「After you, Moneypenny」というセリフが出てくる。

相手が女性以外の場面もある。ソ連の化学兵器工場に潜入したボンドが、先に忍び込んでいた006のアレックと落ち合って一緒に行動を起こすときに、「After you, 006」とアレックを先に行かせる場面が出てくる。

「You first」という言い回しも出てくる。犯罪組織ヤヌスの一員となったアレックとその一味のオナトップが倒れている列車に乗りこんだボンド。AK47の銃口をアレックに向けて「You first」。そしてオナトップに「You second」。まずアレックを始末し、次がオナトップの番という意味だ。ここまで来ると、レディーファーストとだいぶ雰囲気が違ってくる(1:28:40付近)。

2003年ころ、ロンドン郊外のスラウ(Slough)という街に出張して、新製品のトレーニングクラスに参加した。講師が質問がないかと促すので手を挙げたら、中国から来ているエンジニアも同時に手を挙げた。そのとき反射的に「You first」と言う言葉が口から出たのには自分でも驚いた。「ゴールデンアイ」を見たあとで、列車のシーンが記憶に残っていたせいだろう。

しかし注意深く見ていくと、「After you」「You first」のもうひとつの意味が見えてくる。

ソフィー・マルソーが汚れ役を演じたと話題になった「ワールド・イズ・ノット・イナフ」。元KGB諜報員のズコフスキーは、いまではカジノなどを経営するビジネスマンだ。自分ではカタギと言っているが、怪しげなことをやっているのは明らかで、カジノの従業員は全員、服の下に銃を忍ばせている。元KGBでテロリストのレナードの情報を聞き出そうとズコフスキーのカジノに単身乗りこんだボンドを、ズコフスキーの手下が薄ら笑いを浮かべながら「Ater you」と先に部屋に入るように促す。しかしボンドは毅然とした表情で「After you」。そして銃口を手下の背中に押しつけながら「I insist」(43:40付近)。

一番最初に書いた「ゴールデンアイ」のシーンでは、「After you, Monneypenny」のあとに、マネーペニーが「No, I insist... You first」とやんわり断るやりとりが続く。これらの場面の「After you」なり「You first」は、相手に敬意を払っているのではなく、主導権はこちらにあるんだと暗にほのめかしているのだろう。

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