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2009年9月14日

「ご説明します」の「ご」は謙譲語である

このブログで結構アクセスの多い記事のひとつが2006年に書いた「『させていただきます』の普及と敬意低減の法則」である。その中で、プレゼンなどでよく聞く「ご説明させていただきます」は過剰に敬語を使っている、「ご説明します」でよいと書いた。ところが「自分の行動に『ご』付けてどうすんだよ」と、Rという人のコメントでアホと言われてしまった。これは私が何か大きな間違いをしでかしているのではないかと心配になり、あらためて調べた。

まず私のPCにインストールした広辞苑第五版を読んだ。第六版も見ておきたいところであるが、あいにく手元にない。

自分の行為を表す語に冠して謙譲の意を添える。「―説明いたします」

いかに権威のある広辞苑とはいえ、ひとつの辞典だけで判断するのは危険なので、「大辞泉」をYahooで検索してみた。

その下に「する」「いたします」「もうしあげる」「いただく」「ねがう」などの語を添えた形で、謙譲の意を表し、その動作の及ぶ相手を敬う。「―連れする」「―書きいたします」「―話しもうしあげる」「―引き取りいただく」「―取り下げねがう」

念には念を入れて「大辞林第二版」をExciteで検索してみた。

行為の及ぶ他人を敬って、自分の行為をへりくだっていう。
「―案内申しあげる」「―招待いたします」「―紹介する」

このように「御(ご)」には謙譲の意味があり、「ご説明します」は全く問題ない。自分がそれほどアホではないことが分かり、ひと安心である。改めて調べ直す機会を与えてくれたR氏に感謝申し上げたい。

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コメント

「~いただき、…」「~いただいて、…」などを使った文に
疑問を持ったことはありますか?
例えば店員が「まずこちらをお読みいただいて、次にこちらを…」など。
これでは何だか“店員から見て第三者”に読んでもらえと言われているように思えます。
店長が店員に対して第三者の客に「お読みいただいてから~」と教育している場なら良いと思います。

投稿: もこ | 2009年10月25日 12時17分

とても勉強になりました。外国人の私はいつも謙譲語の使い方に不安を感じています。この言葉を使っていいのかとか考える時間は書く時間よりかなり長いです:(

投稿: | 2011年10月11日 10時23分

まあ誤りではないのですが、「ご」や「お」をつければ必ず謙譲の意味になるわけではないですね。
ご説明する/ご案内する/ご紹介する は相手の行為を伴います。
説明は相手の聞く行為があって初めて成立しますし、
案内は相手が案内されるから成立しますし、
紹介は相手が(第三者を)紹介されるから成立します。
こういった、相手とのやりとりを伴う行為の場合のみ、「ご」や「お」が謙譲の意味になります。

紛らわしい例として「ご見学する」は敬語としては誤りです。
(「ご見学させていただく」でも同様。「ご」はつけない。)
相手が見学されるじゃん!と思うかも知れませんが、話し相手そのものを見学するのではなく、
話し相手の所有物等を見学するので、見学という行為に相手の行為は伴いません。
(相手が何もしなくたって、見学はできる。)

投稿: | 2013年10月31日 11時57分

「ご」そのものに謙譲の意味があるわけではありません。

「ご」は「-する」「-いたす」「-もうしあげる」といった表現とセットで用いられることで謙譲語になります。
一方で「ご」が「-になる」とセットで用いられた場合は謙譲語ではなく尊敬語になります。

たとえば同じ「説明」でも、「ご説明します/いたします/もうしあげます」なら謙譲語ですが「ご説明になる」なら尊敬語になります。

つまり「ご」は「ご飯」「御膳」に見られるのと同じように丁寧な表現を作っているだけで、それ自体が謙譲や尊敬の意を持っているわけではありません。

投稿: drp | 2014年1月15日 18時23分

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