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2015年11月16日

iCloudミュージックライブラリの諸問題(違う曲にマッチする)

Apple Musicで見つけた曲やプレイリストを保存するには、iCloudミュージックライブラリが必須だ。iCloudミュージックライブラリをiPhoneでオンにすると、iTunesとの同期はiCloud経由になる。USBケーブルで接続しても音楽は同期しない。iTunesからiPhoneに曲を転送するには、iTunesでもiCloudミュージックライブラリをオンにしなければならない。すると母艦のライブラリをスキャンして、Apple MusicにマッチしたものはアップロードせずにiPhoneで聴けるようになるし、マッチしないものは曲ファイルをiCloudにアップロードして、やはりiPhoneで聴けるようになる。便利だ、素晴らしい。もしマッチがうまくいけば。

実際にはマッチ精度が低くて、別の曲にマッチすることがよくある。これはiTunes Matchの頃からの問題で、Appleのディスカッションフォーラムにいくつもスレッドが立っている。ビートルズのモノラル録音がステレオ盤にマッチするというのが有名のようだ。

私が経験したのは次のようなパターンだ。同じ曲の別録音や別のライブ音源にマッチする。例えばカラヤンとベルリン・フィルがEMIで1971年に録音したチャイコフスキー交響曲第4番の第4楽章が、グラモフォンでの1966年の録音にマッチしたり、佐野元春「Heartland」の「インディビジュアリスト」が、「THE GOLDEN RING」収録の別のライブ音源にマッチしたりした。全然違う曲にマッチすることもある。宮本文昭の「明日の記憶」が娘・宮本笑里「明日への道」にマッチしていて、ちょっと笑ってしまった。

おそらく音楽の波形を部分的に採取してハッシュを取って比較しているのだろう。ビットレートを高くしておけばマッチしやすいという噂もあるが、AAC 256kbpsでも起きた。

iCloud側の曲をiPhoneで削除して、母艦iTunesでiCloudミュージックライブラリに追加すると、再びマッチング処理が始まって、こんどは誤マッチせずアップロードすることもある。おかしな曲を見つけたら、とりあえずiPhoneで削除しておくというのも手である。母艦iTunesでiCloudの状況が「削除されました」になるから、そういう曲を自動抽出するスマートプレイリストを作っておけば、あとでまとめて処理できる。運が良ければ、誤マッチを訂正できる。運が良ければ、というのが玉に瑕だ。

波形編集ソフトでファイルを編集してマッチしないようにし、アップロードが始まる前に元のファイルに差し替えるという力業を考え出した人もいるが、これを全ての曲でやるのはとても無理。

WORKAROUND — Found a Way to Force iTunes ... | Apple Support Communities
https://discussions.apple.com/thread/4544764?start=0&tstart=0

強制アップロードするオプションが必要という声が海外でも上がっている。しかしAppleがわざわざiTunes Matchの仕組みを捨てるようなことをするわけがない。

Some User Tips (April 2015) | Apple Support Communities
https://discussions.apple.com/docs/DOC-4113

いろいろ調べてようやく編み出したのが、iPhoneに曲を転送したあとiCloudミュージックライブラリで置き換えるという方法だ。

  1. 母艦iTunesからiCloudミュージックライブラリに曲を全てアップロードもしくはマッチしておく。
  2. iPhoneでiCloudミュージックライブラリをオフにする。Apple Musicの曲やプレイリストがiPhoneから消える。もしiPhoneに曲が残っていたら、それも削除する。もちろん原本が母艦iTunesにあることが前提だ。これでiPhoneの音楽ライブラリが空っぽになった。
  3. iPhoneをUSBケーブルで母艦に接続し、曲をiPhoneに転送する。
  4. iPhoneを母艦から取り外し、iCloudミュージックライブラリをオンにする。「結合」か「置き換え」かを聞いてくるので、「置き換え」を選ぶ。

これで、母艦から転送したファイルはそのまま残り、ライブラリの曲情報がiCloudからダウンロードされて曲と紐付けられる。曲毎にダウンロード済みのアイコンが表示されていて、ファイルがiPhoneに存在することが分かる。

母艦iTunesにCDから曲を追加したときは、上の手順を頭からもう一度やり直せば良い。面倒だが、おかしな曲が流れるよりよほどマシだ。

確認したバージョンはiTunes 12.3.1.23 (Windows 7)とiOS 9.1。

(2015年12月5日追記)

再アップロードで「アップロード済み」になったのでしめしめと思っていたが、iTunesで「iCloudミュージックライブラリを更新」を実行したら「Apple Music」になってしまった。そしてアートワークは母艦iTunesのもの、曲自体はApple Musicにマッチしたもの(モノラル録音)というおかしなことになっている。

(2016年7月20日追記)

Apple Musicのマッチの仕組みが分かったので、別ブログ記事に書いた。

iCloudミュージックライブラリの諸問題~マッチは曲名とアーティスト名だけで比較
http://raven.air-nifty.com/night/2016/07/apple-music-34d.html

(2016年8月23日追記)

2016年夏のApple Music仕様変更でマッチ精度がかなり上がり、トラック間のつながりがおかしいのがたまにあるだけで、違う曲が流れてくることはなくなった。

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